土居甫のプロフィール - ワダマメドットコム

振付師。1936年10月8日 - 2007年9月14日。愛媛県北宇和郡津島町(現宇和島市)出身。

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　姉と妹の間に、三人きょうだいの長男として生まれる。父親は興行師で、闘牛賭博の勧進元もしていたため、子供の頃から乱闘を目の当たりにするなど血の気の多い環境で育つ。

　中学2年の時には父親と懇意だった作家・獅子文六原作の映画【てんやわんや】に端役で出演している。

　中学時代は学年で一二を争う成績で、東大を目指して県下の進学校・県立宇和島南高校に進学。しかし進学校のレベルの高さに挫折し、ラグビーで骨折したのをきっかけに1年間休学。猛勉強して挽回するつもりが、図書館通いをするうちに演劇や哲学、文学に傾倒する。

　翌年復学するも勉強への意欲を失くし、演劇部に入部すると芝居にのめり込んで役者を目指すようになり、卒業を待たずに上京。獅子文六の書生をした後、東宝芸能学校演劇科に第一期生として入学した。同期に藤村俊二(舞踏科)、白石冬美(演劇科)がいる。

　実習で、日劇ミュージックホールのショーの合間のコントに出演。ここでコメディアン・泉和助から学んだものが、のちの振り付けに役立ったという。

　東宝芸能学校卒業後日劇ダンシングチーム、東宝ミュージカル、東宝歌舞伎などに出演。次第に踊りのおもしろさを知って芝居から踊りへ興味が移り、来日した世界的振付師ラッド・アレキサンダーに師事。2年間アシスタントを務めて、ダンスと振り付けを叩き込まれた。

　ダンサーとして活動を始め、仕事にも恵まれたものの、ダンスを仕事にすることに迷いがあったが、その頃に見た映画【ウエスト・サイド物語】に魅了され、踊りで生きていく決心をする。

　ダンサーとしての活躍を認められ、人気テレビ番組『シャボン玉ホリデー』のレギュラーに抜擢される。共演者の【ザ・ピーナッツ】や【ザ・タイガース】の振り付けを手掛けるようになった。

　私生活では68年、32歳の時に7歳下の一般女性と結婚。二人の子供をもうけている。

　71年放送開始のオーディション番組『スター誕生!』では、地方予選を勝ち抜いた出場者にテレビ出演に向けての基本レッスンをつける役目を担い、番組からデビューした森昌子、桜田淳子、山口百恵らの振り付けも手掛ける。

　76年には『スター誕生!』からデビューした【ピンク・レディー】を振り付ける。大胆で斬新な振り付けは大きな話題となり、【ピンク・レディー】は社会現象と言われるほどの人気を獲得。土居自身も脚光を浴びた。

　東京音楽学院や日本テレビ音楽学院で指導や『紅白歌のベストテン』『今夜は最高！』『笑っていいとも！』などテレビ番組の振り付けなども手掛けた。

　晩年はパーキンソン病を患いながらも活動を続けていたが、07年9月、悪性リンパ腫のため死去した。70歳だった。

LAST UP 2021/06/02