大塚晶文（おおつか あきのり）

中日ドラゴンズ一軍投手コーチ。背番号76。生年月日：1972年1月13日。千葉県出身。東海大学卒業。身長182cm、体重90kg。旧登録名：大塚晶則(読み同じ)。

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原貢に誘われ東海大に進学

　3人姉兄の末っ子として生まれる。父親が失踪していたため母親の女手一つで育てられた。

　小学3年で野球を始める。横芝敬愛高校時代は甲子園出場こそないものの、ドラフト外でプロの誘いもあったが、それを知った東海大学野球部監督・原貢から「俺が上位指名される選手に育てる」と誘われて進学した。進学は高校1年の時にガンで死去した母親の希望でもあったという。

落ちるスライダーを覚え

　しかし怪我に悩まされ、4年春に首都大学リーグ最優秀投手賞を受賞したもののドラフト上位での誘いがなく、社会人の日本通運に入社。入社後決め球の「落ちるスライダー」を覚え、3年目の96年に本田技研の補強選手として出場した都市対抗で優勝。決勝でリリーフ登板し、胴上げ投手になったことでクローザーに目覚めたと言う。

ドラフト2位で近鉄入団

　96年ドラフト会議で近鉄バファローズを逆指名してドラフト2位で入団。1年目は開幕を2軍で迎えるも5月に1軍昇格し、守護神・赤堀元之に繋ぐ中継ぎとして52試合に登板。翌年は故障の赤堀に代わって抑え投手を務めてファン投票1位でオールスターに出場し、セーブ王も獲得(35S)。オフに日米野球に出場し、メジャーを目指すようになった。

メジャー目指すも入札なく中日へ

　2000年から3年連続20Sを挙げ、01年にはリーグ制覇を達成。しかしメジャー入りを目指した02年シーズン終了後のポスティングは入札なしに終わる。ショックを受けて移籍を志願し、金銭トレードで中日ドラゴンズに入団。クローザーとして17Sを挙げ、シーズン終了後再度ポスティングを利用するとサンディエゴ・パドレスが30万ドルで落札し、悲願のメジャー入りを果たした。

WBCで胴上げ投手に

　パドレスでは中継ぎを務め、04年にリーグ最多の34ホールドを記録。05年オフにトレードでテキサス･レンジャーズに移籍すると、06年の第1回WBCではクローザーとして優勝に貢献、胴上げ投手になった。

レンジャーズで32Sを挙げるも

　06年はレンジャーズのクローザーとして32Sを挙げるも、07年に右ひじを痛めて故障者リスト入りし、オフに自由契約となる。その後5度右ひじを手術したが復帰を目指してリハビリを続け、11年6月に米アマチュアリーグの日本人チーム「サムライ ALL JAPAN」の投手兼コーチとなる。

独立リーグ

　13年5月、独立リーグ「BCリーグ」の信濃に入団。登録名を「大塚晶則」から本名に戻す。

現役引退

　選手兼任監督となった14年シーズンは、3選手に平手打ちをしたとして、7日間の活動停止や5万円の罰金などの処分を受ける。シーズン最終戦で7年2か月ぶりの公式戦登板を果たし、現役を引退した。

　15年シーズンから中日ドラゴンズ二軍投手コーチに就任。16年にはWBCS U-23ワールドカップの日本代表投手コーチも務めるなどコーチやスカウトとして活動し、22年シーズンから中日ドラゴンズ一軍投手コーチとなった。

息子・大塚虎之介

　20年5月、サンディエゴ大学で外野手としてプレーする息子の大塚虎之介が、MLB公式サイトの2世選手特集でドラフト候補に挙げられる。しかし6月のドラフト会議では指名はされなかった。

通算成績

日本プロ野球：305試合14勝23敗137セーブ 防御率2.39。
メジャーリーグ：236試合13勝15敗39セーブ74ホールド 防御率2.44。

参考文献

【 約束のマウンド 】

作品

【 著書・関連書籍など 】

LAST UP 2021/12/20